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顧客のいない海外で生活するには

海外に収入源がない状態で日本を飛び出したいとなると、いくつか問題がある。

 

そもそもその国に渡れるのかを決めるビザの審査は国によっては高い壁。シンガポールのビザについてはまたどこかで書ければと思う。

 

だけど、最も現実的かつひとによく聞かれる問題は、足下のお金をどうするか。つまり、どうやって生活していくかということ。

 

1. 日本でお金を貯めておく

これが一番堅実的な方法。貯金が尽きるまでに渡った先で収入源を作れればよい。どれぐらい貯金が必要かは、その国の状況や本人が求める生活水準による。僕みたいに「思い立ったらすぐに」「貯金が苦手」というひとにはあまり現実的ではない。

 

2. 日本で人を雇う

日本で自分がやっていた仕事を引き継げるような人を雇うか、雇わなくてもお願いできる委託先との関係を作ること。日本にいないとできない仕事か、顧客から日本にいてほしいと言われた場合にはこれしかない。ただ、多少利益率が下がることは避けられない。

 

3. 留学・ワーキングホリデー

これは僕も割と真剣に検討した。英語がビジネスレベルに達していないと海外での収益源も作りにくいわけだから、学生に戻って英語の習得に時間を集中投下するのもいい。この場合、学費などの貯金、学生時代の成績などの条件をクリアする必要がある。

 

4. 海外でバイト生活

これも割と真剣に検討した。3と同じく、英語の習得には役立ちそうだし、生活の水準は下がるかもしれないけど安定して収入は発生する。ただ、英語が話せないために、日本食レストランの厨房でしか採用してもらえないとかだと、英語の習得は難しいと思う。

 

5. 日本の顧客に発注し続けてもらう

これは仕事の内容、そして顧客との関係にかなり依存する。海外にいることが付加価値になる仕事ならまったく問題なし。そうでない場合は、対面のコミュニケーションを必要としない仕事、顧客との関係でなければいけない。

 

また、顧客にとって海外の会社に発注するのは、経理・法務的に手間。為替手数料や海外送金手続き、海外への書類郵送コストが発生するし、どちらの法律で契約を結ぶのかも考えなければいけない。そんなこともあって、僕の場合は日本の会社を残した。

 

6. 海外で現地転職

僕の奥さんはこれ。行きたい国が外国人雇用に前向きなのか、その国に自分のやりたい仕事があるかによる。外国人を雇うということは、会社がビザを発行するコストと手間をかけるということなので、それでも採りたいと思われるかどうか。あとは、英語。ビジネスレベルで英語を話せれば、選べる仕事の幅はぐっと広がるし、給料も変わってくる。

 

7. 外国人と結婚する

運次第。一般的に日本人男性は海外で不人気とは言われるが…

 

僕の場合は、1と2と5を組み合わせている。シンガポールに行く半年前ぐらいから貯金を始め、日本を離れる直前にまわりの信頼できるパートナーに声をかけさせてもらった。あと、顧客とお話しして仕事のやり方を相談したり、東京に会社を残すことで事務的な手間をなくした。

 

また、大変ありがたいことに、シンガポールの企業で僕にお仕事をお願いしてくださる方も現れはじめた。なんとかこちらでも着地できそうです。

 

あとは、仕事じゃなくてプライベートにもよる。例えば、海外でどれぐらいの生活水準でいたいか。行く先の不動産の値段や生活必需品の物価、子どもがいるなら学費、外国人ならではの支出など。

 

また、独身の場合、海外で外国人と結婚できそうか、というのもある。あとよく聞く話は、日本で付き合ったり、結婚している相手が海外に飛び出すことに対してどんな価値観を持っているか。

 

海外で仕事をする=生活するのだから、顧客だけではなく家族や身のまわりの大切なひとともきちんと話し合いたい。僕の場合、親には事後報告だったから、なにも言えないけど。